痛みの話Q&Awhat symptom
子供の上腕骨顆上骨折
子供の上腕骨顆上骨折って何? (こどものじょうわんこつかじょうこっせつ)
子供で最も多い肘の骨折の一つ。5歳~10歳に多く発症します。
滑り台、鉄棒、ブランコ、跳び箱などをして肘を伸ばした状態でころんで肘の強い痛みを訴えたときはまずこの骨折を疑います。
肘を動かすことは全く出来ず、肘の痛みと腫れが強くでます。
治療法は?
保存的治療(手術をしない治療)が第一選択です。骨折部のずれが大きい場合は入院して治療する事になります。
痛みや恐怖感を取るために、全身麻酔をして、徒手整復をします。レントゲン検査で良い整復位を得られない場合は、ベッドに寝かせて、介達牽引(絆創膏を使う牽引)又は直達牽引(鋼線を骨に通して牽引)を約7日~10日間行います。うまく整復されたらギプス固定、又は経皮的鋼線固定をして退院します。
骨折部のずれが大きく、変形を残すと思われるもの、神経の障害を疑うものは、全身麻酔下に手術をすることもあります。
注意することは?
フォルクマン拘縮(腕の筋肉や神経の血流障害による)に注意します。
暴力的な矯正術は、肘の機能に大きな障害を残す事があるので、絶対受けてはいけません。