整形外科の検査方法how to
画像検査法として
レントゲン
レントゲンは整形外科の検査の中で最も重要なものです。
医師はレントゲン写真を見るのではなく「読影」します。
1枚のレントゲン写真の中にある多くの情報を読むのです。そのためには鮮明な良い写真を撮る必要があります。良いレントゲン撮影機械、フィルムと現像機、高い技術を持ったレントゲン技師が必要です。
レントゲンにもFCRと呼ばれるレントゲンのデジタルカメラ判が普及してきました。撮影や画像処理は全てコンピューターが行い、画像はハードディスクに収められて、テレビのモニターに写し出されます。縮小、拡大も自在で、今後、更に技術が進歩すれば、このFCRが主流になると思われます。
MRI(核磁気共鳴画像法)
強い磁場の中に体を置いて、組織の中の水素原子核の共鳴する状態をコンピューターを用いて画像化する新しい検査法です。
レントゲン写真で写らない関節軟骨、半月板、靱帯、骨壊死、骨・軟部腫瘍などがその内部構造も含めて鮮明に描写されます。
関節造影法
関節内に造影剤(ウログラフィン)や空気又は、その両者を注入し、方向を変えてレントゲン写真を撮ります。
膝の半月板や関節軟骨の輪郭を写し出す方法です。
CT法
X線などの放射線で得られた情報をコンピューター処理して、断層像を描出する検査です。
脊椎、骨盤の疾患や複雑な骨折片の確認などに有用です。普通のレントゲン検査で描出できない骨病変の立体的変化をとらえるのに役立ちます。
関節鏡検査
麻酔をして関節腔内に細い筒状の関節鏡(スコープ)を挿入します。関節鏡にテレビカメラを接続して関節内部の組織を様々な角度からモニター上に拡大して見ることができます。
関節内の靱帯や軟骨の損傷、関節内遊離体などの観察ばかりでなく、特殊な手術機械を関節鏡とは別の部位から挿入し、モニターを見ながら関節鏡視下手術も行われます。
関節鏡視下手術は、肩関節、肘関節、手関節、指の関節、脊椎、膝関節、足関節など、体のあらゆる部分で行われる様になりました。
その他の画像検査法として
・シンチグラフィー法
・脊髄造影法
・椎間板造影法
・血管造影法
・超音波診断法
・瘻孔造影法
その他の検査として
・血液生化学検査
・細菌検査
・脳脊髄液検査
・病理検査
これら多くの検査法の中から、医師は患者さんの症状に応じて、その病気を最も的確にとらえる検査法を選びます。