痛みの話Q&Awhat symptom
胸郭出口症候群
胸郭出口症候群って何?(きょうかくでぐちしょうこうぐん)
首の部分で神経や血管が締め付けられて、腕の痛みやしびれ、頚から肩の痛みを起す病気です。
頚から出ている神経(腕神経叢)と動脈(鎖骨下動脈)は、頚の筋肉(前斜角筋と中斜角筋)そして、鎖骨と肋骨の間を通ります。この部分を胸郭出口と言います。
この部分で神経や血管が締めつけられて発症します。この締めつけ(挍扼)は、色々な部位でおこりますが、総称して胸郭出口症候群と言います。
なで肩の女性に多く(男性の2~3倍)、20~30歳代にピークがあります。
症状は?
腕のしびれ感、手指のしびれ感、腕から手にかけての熱いあるいは冷たい感じ、手の脱力感、頚部・肩・背部・前胸部のうずく様な痛みなどです。
診断のために、各種の誘発テストがあります。
治療法は?
まず日常生活や仕事中の不良姿勢に注意してもらい、炎症をおさえる薬、筋肉をやわらかくする薬、ビタミンB剤を服用し、ストレッチングなどで神経の締め付けを取り除きます。
理学療法で、筋肉の緊張をやわらげることも有効です。
この様な保存的治療を続けても症状の軽快しない例には、手術で神経や血管の圧迫の原因となっている肋骨や筋肉を切除することもあります。
注意することは?
日常生活や仕事中の姿勢には特に注意が必要です。
症状を悪化させるような作業は避けましょう。