痛みの話Q&Awhat symptom
脊椎分離症
脊椎分離症って何? (せきついぶんりしょう)
脊椎分離症は、腰椎のうしろの部分で、上下の椎間関節突起に挟まれた骨の一部の連続性が無くなっている状態です。骨の連続性がないため、神経が刺激されたり、筋肉や靱帯が疲労して腰に痛みがでます。第5腰椎に多発します。レントゲン写真で腰椎を45°斜めから撮影すると、分離部が良く写ります。青少年の4%前後に見られ、無症状のものも多いと考えられます。
どうして起るの?
生まれつきの分離もありますが、青少年期に激しいスポーツを続けると、腰椎の後方部分で、椎間関節突起に挟まれた部分に、繰り返しストレスが加わって分離症を起こすと言う説が有力です。
分離症によって脊椎の安定性が失われ、椎間板が変性を起すと脊椎分離辷り症になり、脊柱管狭窄症を合併することもあります。
症状は?
健診で偶然に発見された全く無症状のものから、強い腰痛や臀部から太ももの後面にかけてのつれを訴えるものまで様々です。
無症状のものは、治療の対象になりません。
治療法は?
保存的治療(手術をしない治療)で、ほとんど痛みは軽くなります。
子供の分離症で初期のものは、スポーツ活動を6ヶ月間休止させて、着脱の出来るプラスチック製の腰椎固定装具を付けると、分離部の骨が癒合してくることもあります。
成人の分離症は骨の癒合は期待できないので、理学療法や、薬、軟性コルセット等で経過を見ます。痛みが取れれば再びスポーツは可能です。
痛みが非常に強く、仕事や日常生活に支障がある場合は、手術を考えます。
注意することは?
中腰で庭の手入れをしたり、重いものを運んだりする事は避けて下さい。ボーリングなどのスポーツも避けた方が良いでしょう。