痛みの話Q&Awhat symptom
手根管症候群
手根管症候群って何? (しゅこんかんしょうこうぐん)
手関節で神経(正中神経)が締め付けられ、指のしびれや親指の脱力感が出る疾患です。
20歳代と40歳から50歳代の女性に多く発症します。
どうして起るの?
手関節には手根管という靱帯(横手根靱帯)で出来たトンネルがあり、その中を指を曲げる腱と正中神経が走行しています。何らかの原因で、このトンネルで正中神経が締め付けられ、親指、人差し指、中指と薬指の親指側半分にしびれが出て、進行すると親指の筋肉(母指球筋)に麻痺が出ます。
症状は?
指のしびれや痛みは夜間から明け方に強く出ます。
手関節の手のひら側で正中神経の部分を叩くと痛みが出ます。
両手関節を屈曲して両手の甲を合せる(手関節屈曲テスト)
両手関節を背屈して両手のひらを合せる(手関節伸展テスト)
で指のしびれ感や痛みが強くなります。
治療法は?
症状の軽いものは手関節を固定する装具を付け、消炎鎮痛剤を服用します。副腎皮質ステロイドの注射も効果的です。症状が強く、母指球筋の麻痺が出ている場合は、手術で横手根靱帯を切離して、正中神経の圧迫を除きます。